しみずの里に込められた思い

2019年4月にオープンしたサービス付き高齢者向け住宅「しみずの里」。そこに込められた思いを、株式会社しみずの里社長・佐藤由紀子さんが語ってくれました。

●看護師をしていた伯母にあこがれました

うちは農家だったのですが、伯母が看護師でした。伯母の親は当時、我が家で寝たきりの状態で、伯母は献身的に面倒を見ていました。

それを見ながら、私もあんなふうになれるかな、とおぼろげに思っていました。今にして思うと、それが看護・介護の世界へ入るきっかけだったのかもしれません。

21歳のとき、自分も赤十字病院の看護師になりました。それから定年の60歳まで勤めました。今思えば、楽しかったですね。病床にある人のために何ができるかを同僚と一緒に考え、行動できました。戦時救護で、カンボジアへの海外派遣も体験しました。

●定年後、ケアマネージャーの資格を取りました

定年を迎えた後、ケアマネージャーの資格を取りました。そして、看護専門学校の非常勤講師として、昨年まで成人看護・老人看護を教えていました。

また、同時に、ケアマネージャーとして、在宅介護の手伝いもやってきました。そして70歳で辞めました。

●古民家「佐藤家住宅」、実は私の看護・介護への思いにぴったりの場所でした

他方、私の住んでいる家の敷地内には、明治6年に建てられた古民家「佐藤家住宅」があります。この古民家を後世に遺したい、この場所にこだわりたいと、ずっと思っていました。そして、これまでに音楽会、朗読会、座敷能など、いろんな催しを試みました。

福島市の市街地のすぐ近くに、こんな自然あふれる場所がある。ここなら、きっと静かな生活を送ることができるなあ。そうだ、看護・介護の世界にはぴったりの場所ではないか!

ここでこそ、スタッフの皆さんの協力を得て、自分が今まで学んだ、利用者中心の看護・介護をやれるのではないか。いや、やるべきではないか。やってみたい。そんな強い思いが沸き上がって止まらなくなりました。

●これまでの人生を「よかった」と心の底から思える場所に

誰もが健康で長生きしてほしい。一人一人の違う人生に、できる限り寄り添っていきたい。そして、これまで生きてきた人生を「よかった」と心の底から思い、最終の時を静かに迎えられるよう、支援できればと思います。

この環境は、そのためにも大切で貴重なのだなあ、としみじみ思います。

「ここに来れば、みんないるよ」という安心感。この場所を利用して、四季折々、色んなことを存分に楽しんでほしい、と思います。

●幸せを感じられる場所になれますように

自分の人生を自分で考え、ずっと自分が主人公のまま、楽しい気持ちで生きていく。

私たちは、そんな皆さんのお手伝いをしたいと思っています。皆さんにとって、幸せを感じられるような場所になれますように、と願っています。

私たちは、皆さんとの出会いを楽しみに、心からお待ち申し上げています。

佐藤由紀子